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「粗挽十割(880円)+豆腐(450円)」@自家製粉手打蕎麦 猪口才の写真蕎麦の光った粒粒がぎっしりとつまった粗挽き十割の手打蕎麦。この細打ちの蕎麦には小宇宙がある。

うまい日本蕎麦を追いかけて東奔西走しています。茨城県のつくば市の主だった蕎麦屋を巡ったので、重点を石岡方面にシフトします。石岡の丘陵部、農村部では蕎麦の作付面積も広く、常陸秋蕎麦の生産が盛んです。そんなこともあって、既に何軒かは訪問済みですが、蕎麦店巡りをするには格好の土地と言えるでしょう。

そこで、まず連絡したのが石岡市の観光協会。ここで蕎麦店を教えてもらいます。これで、しばらくは楽しめそうです。まずは、ここ猪口才。食べログを開くと、ここは言わばむんじさんの店なんですね。覆面ライターの覆面が取れちゃっているようです。行ってきました。集合ビルの1階に店がありました。

遠いので時間の誤差が出てしまい、開店30分前にはお店の前にいました。ちょっと早すぎます。向かいの和菓子屋は土浦ベースの有名店で、結構お客さんが来店してますね。猪口才の隣といっても少し距離がありますが、同じく土浦ベースの回転寿司です。時間までちょっとつまんで時間つぶしと思いましたが、お店は開いてないようです。じゃあ、おとなしく待つか。定刻にお店が開けられました。

新しいつくりの様なとても明るくて感じのいい店です。入り口に石臼があって、目に前はカウンター席。その奥には座敷があるようです。あとで店内に置いたあった猪口才が掲載されている蕎麦本のデータでは、カウンター7名、テーブル4名x1、2名x1、座敷4名x2となってます。口開けで入り、カウンターの一番奥の席に着席。お店は若い店主と奥様でまわしています。さっそく品書きを拝見。目に留まったのが、豆腐蕎麦。豆腐が乗っている蕎麦、なんか楽しそう。以前石岡の太田にあるしげふじで蕎麦と豆腐をいただきましたが、豆腐がうまい。

限定で粗挽十割(880円)がありますね。じゃあ、粗挽十割と豆腐(450円)をいただきましょう。さ、どんなお蕎麦なのか楽しみです。品書きに店主の言葉がありました。

蕎麦専門の農家から仕入れた丸抜きをその日の分だけ石臼挽きしている。猪口才の香り豊かな粗挽蕎麦を賞味ください。そんなことが書かれてます。お若いのにここまで凝るのは、修行から独立したのではなく、趣味から入った人なのではないか、と一つの疑問が湧いてきます。帰り際に訊いてみましょう。

ほどなく提供されたのが豆腐です。胡麻豆腐と手作り豆腐。豆腐のほうには岩のりがのってます。胡麻豆腐には削り節がたっぷり。そして共通の葱の木口きり。まずはうすい味だと思われる豆腐からいただきます。そのまま一口サイズに切って食べてみると、想像した大豆の香りと味が一気に口の中に広がります。こうやってしみじみと本物の豆腐を食べるといかに優れた食品なのか改めて思い知らされます。風味、味、栄養のどれもが秀逸な食べ物です。消泡剤を使って大量に安く作る豆腐に席捲されてしまった豆腐の生産を元に戻すことは出来ないのでしょうか。

胡麻豆腐は胡麻の風味も豊かで、ねっとりとした感触に思わず笑いがこみあげます。うまああ。豆腐と胡麻の組み合わせも素晴らしい知恵ですね。先日成田のお蕎麦屋さんでも胡麻豆腐をいただきましたが、やみつきになっちゃいそうです。蕎麦前にお酒なしでの豆腐もなかなかいいものです。

さ、蕎麦が目の前に置かれました。いやあ、これは凄いそばですね。見ただけで興奮します。蕎麦は白磁の大皿の上に敷かれたスノコの上にふんわりと盛られた細打ちの十割。量は思ったよりたっぷり。ややみどりがかった蕎麦の1本1本にはぎっしりと蕎麦の実がはち切れんばかりに押し競饅頭をしてます。存在感ある黒い星もほどよく点在し、この打ち方はますます趣味から入った印象が深くなりました。

箸先で手繰り寄せます。軽い。これがいい。すっと口に入れて、噛み噛み。うまい。ずばりうまい。風味が強く、その割りに蕎麦の甘みが出てます。ちょうどいい時間が経過したのでしょうか。蕎麦の引き込む独特の世界。小麦ではこの幽玄の世界はできません。蕎麦の荒々しい穀物感が独特の風味と味が口の中一杯に広がって、いやあこの感触もなかなかです。手間を惜しまず打った蕎麦はうまい。細打ちでありながらしっかりした歯応えを感じ、これは非常に完成度の高い蕎麦だと思いました。

これに合わせるつゆは、玄人受けを狙った辛口一辺倒のつゆとは違い、出汁感とちょうどいい甘さを具えもついいつゆですね。濃い目には調合されていて熟成されている感じで、蕎麦先につけて蕎麦を一気にすすると、後追いのつゆが最後に口の中に飛び込んできて、もう口に中はVIPを迎えたお祭り騒ぎ。うまいなあ。こんなに若い店主なのに、猪口才な、と思わず突っ込みたくなります。猪口才な、と言われるのが店主にとっては最大の褒め言葉なんでしょう。

盛りがいいので永い時間楽しめました。これがあるので、未だに柏やぶに行く元気がでません。やっぱり楽しい時間はある程度の長さがなくちゃあ、って思います。最後に、蕎麦湯。そろそろだなと思って調理場に耳を傾けると、盛んにかき混ぜる音が聞こえてました。これは、調整蕎麦湯が出てくるに違いない。

蕎麦湯が目の前に置かれました。さあて、まずふたを開けて中を見ます。やっぱり、蕎麦粉を入れて調整したどろどろ蕎麦湯です。これを蕎麦猪口にとろ~りと注いで。うまいねえ。天国も見えてきそうです。蕎麦の風味と出汁の風味の二重奏。ここまで凝るとは、もう絶対に趣味の人でしょう。ごちそうさまでした。

精算の時、店主が厨房から出てきましたので、お礼を述べました。本当においしかった。

失礼ですが、どこでお店のことお知りになりました?

石岡の観光協会ですが、むんじさんのお店ですね。

はい、ごひいきにしていただいてます。

あの、どこかで修行されたんですか。

はあ、水戸のほうでちょっと。

いとまを告げて、もう1軒、石岡の八郷地区に向いました。後日、例の蕎麦本を見たら、店主は蕎麦の会で蕎麦打ちを覚え、その後脱サラ。水戸の店で修行の後2008年独立と書かれてました。ほ~~らね、やっぱり趣味から入った人の蕎麦ですよ。それだけに、食べる側にとってまさに目指している蕎麦が一致する蕎麦店なんですね。次回は外一をいただくことにしようかな。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

まいど~

昼御膳なる豪華ランチをいただいたよ~
ココも旨かった♡

ジン1971 | 2011年10月14日 09:24

ジンさん

毎度。
ここも旨いなあ。こっちも昼御膳、狙っとるよ。

行列 | 2011年10月20日 17:22