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村屋東亭だけは最後まで取っておきたかったのに。矢張り、最高の常陸秋そばがいただけました。★5つ。関東の蕎麦好きの人なら、一度は耳にしたことのある蕎麦屋の名前、村屋東亭。常陸秋そばを、色、味、香りの3部門で日本一のトップブランドに育成した立役者、渡辺店主のお店です。それまでも名が通っていた金砂在来種から交配を重ねて生まれた常陸秋そば。蕎麦屋の観点から蕎麦農家を動かし、品種改良のみならず乾燥を含めた蕎麦の価値を高める啓蒙を進めます。関係者の努力が実を結び、われわれはこうやっておいしい蕎麦を食べられるし、玄蕎麦の市場価格も高位になり。渡辺店主がマスメディアに語っている言葉を拝見すると、まず研究熱心で、頑固で、やりぬく実行力のある人物像が浮かんできます。と言うこともあって、このお店はちょっと後まで行くのを止めて、もう少し蕎麦のことが分かってから行こうと封印しておりました。つくばの那由他と同じ扱いです。まったく予期せぬできごとから、計画よりも半年以上も早くお店を訪問する事態が発生します。ある日。茨城県行方(なめかた)市にある常陸秋そばの十割がいただけるお店に行きました。このあたりは霞ヶ浦の東側、北浦の西側でまだまだ自然が多く残っているところです。目立つ看板はゴルフコースへの道案内。行きかう車も少なく、これからいただく蕎麦に思いを馳せて、とろとろと車を進行させます。お店が見えてきました。遠くからも分かる隣が畑で遮蔽物のないお店。駐車場には、おいでおいでの蕎麦ののぼりがはためいています。ゆるりと駐車場に車を入れて入り口に向おうとすると、何と、申し訳ありませんの臨時休業。まあ、食べ歩いていれば珍しいことではありません。こんなこともあろうかと思って、同じ行方市にある同じ常陸秋そばの十割がいただけるお店を調べてました。いえ、本当はあわよくば連食しようという思いがありました。そのお店、同じ道沿いにありましたね。おっと、ここも臨時休業。これは一大事です。もう手持ちがありません。とそこで思い出したのが村屋東亭。以前地図を見たことがありますので、鉾田にあるジョイフル山新が分かれば行ける筈です。行方と鉾田って隣同士だったと思います。苦もなく村屋東亭まで来ました。お店は幹線道路沿いにあって、駐車場も広く、お店も大きい。もっとこじんまりしたお店を想像していましたが。駐車場の奥に別棟で無邊楽事と書かれた看板がおいてあるところがありましたが、ここが製粉をする場所でしょうか。渡辺店主の楽しみな事となると、そう推理したくなります。ここでは店主が常陸秋そばを最大限おいしく食べる製粉方法として、甘皮ごと石臼で挽き1回だけふるいにかけるそうです。お店に入ります。鮮やかな色彩ののれんを分けて入店。入り口には紫ののぼりが気持ちを昂ぶらせます。入り口からはすぐ左に打ち場と厨房、右手には奥に長く小上がりが伸びていて、そこの二人掛けのテーブルに座るように花番さんから指示されます。奥のほうもずっとお客さんが入っていますね。その奥は座敷になっているようです。まだ12時前です。小上がりの前にはカウンター席がありますが、ここは無人でした。さて、何をいただこうかな。品書きには達筆な筆文字でメニューが書かれてますが、思った以上にいろいろなお蕎麦、種物が用意されてました。冬季にはうどんの提供もあるそうです。渡辺店主が3代目ということなので、その引き続きでメニューのバラエティがあるのかな、なんて想像してます。選んだのは、天せいろ(1400円)。外の景色でも見ながらゆっくり待つことにしましょう。これだけ有名なお店ですから遠くからも来店します。中で、たいしたことない、とか、散々待たされた、とか、サービスがまったく悪い、などのネガティブなブログ、レビューもたくさん目にしました。蕎麦専門店は静かに待つことが難しいお客さんにとっては魅力のない飲食店になってしまう可能性があります。どうしても時間がかかる場合があります。決して手を休めているのではありませんが。そこが短所でありますが、自分は逆にどれだけ待たされても、必ず食べられるという安心感があって、静かに待っていられます。不思議ですね。中華料理屋なんかでは、この心境になれません。同じことなんですがね。お客さんが多いので、今日は30分コースかな、と思っていました。カウンター席の上方の壁に4つの額が飾ってありました。なんだろうか。席を立って靴を履いて、見学。よく見かける常陸秋そばの使用店証明書と使用書、茨城県のうまいもんどころの指定書でした。もうひとつが、りっぱな筆文字で書かれた紙が額におさまってます。ああ、これが有名な友蕎子の教えですね。店主が教えを請うた名人です。お店の方に言って撮影させていただきます。こういうことをしていると、時間なんてあっというまに経過して。結局15分でお蕎麦が目の前に置かれました。感覚では5分くらいです。これでしたか。アクシデントでいただけるようになった村屋東亭の常陸秋そば。店主はこの蕎麦は二八が最も蕎麦が生かせるとの信念を持ってます。じっくりと拝見。見れば見るほど美しく瑞々しい姿で横たわる蕎麦。細切りにされた蕎麦の角はきりりとしたエッジを見せ、ごく細かな星がまばらに点在してます。蕎麦の粒粒が光線で光って見えてます。この蕎麦の透明感はなにより得がたいものです。記念撮影もそこそこに手繰り寄せての実食。第一印象はとても甘い味と匂いを持った蕎麦だなあと。いい蕎麦色が出てます。口に含んでするする食べると乾いた穀物のいい匂いが甘く漂ってきます。これがたまらない。通過していく蕎麦からは、甘みが感じられ、この味は初めての経験だと思います。いい蕎麦だなあ。つゆを下3分ですすると、つゆが後追いで口の中に飛び込んできます。なるほどね。これが蕎麦の味をじゃましないという雑味のないすっきり濃厚辛口のつゆですね。たしかに、うまい。この蕎麦は、つゆ有りのほうがずっとうまいですね。蕎麦のうまさが繊細であると言うよりもずんずん押される感じで、これは興奮します。もう止まらなくなってます。天ぷら?後、あと。蕎麦の残りが少なくなり、全部食べてはもったいないので天ぷらをいただきます。目に前には見ても分かるからりと揚げられた品のいい天ぷらが並べられています。衣が薄くておいしい。海老はいつだっておいしいけど、今日のはまた格別です。車でしょうか。パプリカもよろしい。天ぷらにはてんぷら用のつゆが添えられていました。残りの蕎麦を全部いただき、ごちそうさま。りっぱな漆塗りでしょうか。大きな湯桶のてっぺんには蕎麦の文字。つゆの残っている蕎麦猪口に注ぎます。ふうう。だしの深さが花開く瞬間です。濃厚な出汁なので、たっぷりといただくことができました。予定を繰り上げての急遽訪問でしたが、やっぱり来てよかった。先入観があって、それを確かめる、というのもありましたし、無になって味わおうというのもありました。どう思おうと、この常陸秋そばの前では意味がありませんでした。おいしいものはおいしい。それで十分でした。このまま家に帰るのが何故かもったいなくて。車を石岡八郷のほうに回します。このあといただいたのが八郷にあるいのしし料理の昇亭で作ってもらった常陸秋そばを使ったせいろそば(既報)。あんな幸せな日は次はいつ来るのだろう。
関東の蕎麦好きの人なら、一度は耳にしたことのある蕎麦屋の名前、村屋東亭。常陸秋そばを、色、味、香りの3部門で日本一のトップブランドに育成した立役者、渡辺店主のお店です。それまでも名が通っていた金砂在来種から交配を重ねて生まれた常陸秋そば。蕎麦屋の観点から蕎麦農家を動かし、品種改良のみならず乾燥を含めた蕎麦の価値を高める啓蒙を進めます。関係者の努力が実を結び、われわれはこうやっておいしい蕎麦を食べられるし、玄蕎麦の市場価格も高位になり。
渡辺店主がマスメディアに語っている言葉を拝見すると、まず研究熱心で、頑固で、やりぬく実行力のある人物像が浮かんできます。と言うこともあって、このお店はちょっと後まで行くのを止めて、もう少し蕎麦のことが分かってから行こうと封印しておりました。つくばの那由他と同じ扱いです。
まったく予期せぬできごとから、計画よりも半年以上も早くお店を訪問する事態が発生します。
ある日。茨城県行方(なめかた)市にある常陸秋そばの十割がいただけるお店に行きました。このあたりは霞ヶ浦の東側、北浦の西側でまだまだ自然が多く残っているところです。目立つ看板はゴルフコースへの道案内。行きかう車も少なく、これからいただく蕎麦に思いを馳せて、とろとろと車を進行させます。お店が見えてきました。遠くからも分かる隣が畑で遮蔽物のないお店。駐車場には、おいでおいでの蕎麦ののぼりがはためいています。
ゆるりと駐車場に車を入れて入り口に向おうとすると、何と、申し訳ありませんの臨時休業。まあ、食べ歩いていれば珍しいことではありません。こんなこともあろうかと思って、同じ行方市にある同じ常陸秋そばの十割がいただけるお店を調べてました。いえ、本当はあわよくば連食しようという思いがありました。
そのお店、同じ道沿いにありましたね。おっと、ここも臨時休業。これは一大事です。もう手持ちがありません。とそこで思い出したのが村屋東亭。以前地図を見たことがありますので、鉾田にあるジョイフル山新が分かれば行ける筈です。行方と鉾田って隣同士だったと思います。
苦もなく村屋東亭まで来ました。お店は幹線道路沿いにあって、駐車場も広く、お店も大きい。もっとこじんまりしたお店を想像していましたが。駐車場の奥に別棟で無邊楽事と書かれた看板がおいてあるところがありましたが、ここが製粉をする場所でしょうか。渡辺店主の楽しみな事となると、そう推理したくなります。ここでは店主が常陸秋そばを最大限おいしく食べる製粉方法として、甘皮ごと石臼で挽き1回だけふるいにかけるそうです。
お店に入ります。鮮やかな色彩ののれんを分けて入店。入り口には紫ののぼりが気持ちを昂ぶらせます。入り口からはすぐ左に打ち場と厨房、右手には奥に長く小上がりが伸びていて、そこの二人掛けのテーブルに座るように花番さんから指示されます。奥のほうもずっとお客さんが入っていますね。その奥は座敷になっているようです。まだ12時前です。小上がりの前にはカウンター席がありますが、ここは無人でした。
さて、何をいただこうかな。品書きには達筆な筆文字でメニューが書かれてますが、思った以上にいろいろなお蕎麦、種物が用意されてました。冬季にはうどんの提供もあるそうです。渡辺店主が3代目ということなので、その引き続きでメニューのバラエティがあるのかな、なんて想像してます。選んだのは、天せいろ(1400円)。外の景色でも見ながらゆっくり待つことにしましょう。
これだけ有名なお店ですから遠くからも来店します。中で、たいしたことない、とか、散々待たされた、とか、サービスがまったく悪い、などのネガティブなブログ、レビューもたくさん目にしました。蕎麦専門店は静かに待つことが難しいお客さんにとっては魅力のない飲食店になってしまう可能性があります。どうしても時間がかかる場合があります。決して手を休めているのではありませんが。そこが短所でありますが、自分は逆にどれだけ待たされても、必ず食べられるという安心感があって、静かに待っていられます。
不思議ですね。中華料理屋なんかでは、この心境になれません。同じことなんですがね。お客さんが多いので、今日は30分コースかな、と思っていました。カウンター席の上方の壁に4つの額が飾ってありました。なんだろうか。席を立って靴を履いて、見学。よく見かける常陸秋そばの使用店証明書と使用書、茨城県のうまいもんどころの指定書でした。もうひとつが、りっぱな筆文字で書かれた紙が額におさまってます。ああ、これが有名な友蕎子の教えですね。店主が教えを請うた名人です。お店の方に言って撮影させていただきます。
こういうことをしていると、時間なんてあっというまに経過して。結局15分でお蕎麦が目の前に置かれました。感覚では5分くらいです。
これでしたか。アクシデントでいただけるようになった村屋東亭の常陸秋そば。店主はこの蕎麦は二八が最も蕎麦が生かせるとの信念を持ってます。じっくりと拝見。見れば見るほど美しく瑞々しい姿で横たわる蕎麦。細切りにされた蕎麦の角はきりりとしたエッジを見せ、ごく細かな星がまばらに点在してます。蕎麦の粒粒が光線で光って見えてます。この蕎麦の透明感はなにより得がたいものです。
記念撮影もそこそこに手繰り寄せての実食。第一印象はとても甘い味と匂いを持った蕎麦だなあと。いい蕎麦色が出てます。口に含んでするする食べると乾いた穀物のいい匂いが甘く漂ってきます。これがたまらない。通過していく蕎麦からは、甘みが感じられ、この味は初めての経験だと思います。いい蕎麦だなあ。
つゆを下3分ですすると、つゆが後追いで口の中に飛び込んできます。なるほどね。これが蕎麦の味をじゃましないという雑味のないすっきり濃厚辛口のつゆですね。たしかに、うまい。この蕎麦は、つゆ有りのほうがずっとうまいですね。蕎麦のうまさが繊細であると言うよりもずんずん押される感じで、これは興奮します。もう止まらなくなってます。天ぷら?後、あと。
蕎麦の残りが少なくなり、全部食べてはもったいないので天ぷらをいただきます。目に前には見ても分かるからりと揚げられた品のいい天ぷらが並べられています。衣が薄くておいしい。海老はいつだっておいしいけど、今日のはまた格別です。車でしょうか。パプリカもよろしい。天ぷらにはてんぷら用のつゆが添えられていました。
残りの蕎麦を全部いただき、ごちそうさま。りっぱな漆塗りでしょうか。大きな湯桶のてっぺんには蕎麦の文字。つゆの残っている蕎麦猪口に注ぎます。ふうう。だしの深さが花開く瞬間です。濃厚な出汁なので、たっぷりといただくことができました。予定を繰り上げての急遽訪問でしたが、やっぱり来てよかった。
先入観があって、それを確かめる、というのもありましたし、無になって味わおうというのもありました。どう思おうと、この常陸秋そばの前では意味がありませんでした。おいしいものはおいしい。それで十分でした。このまま家に帰るのが何故かもったいなくて。車を石岡八郷のほうに回します。このあといただいたのが八郷にあるいのしし料理の昇亭で作ってもらった常陸秋そばを使ったせいろそば(既報)。
あんな幸せな日は次はいつ来るのだろう。