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我孫子にある風流蕎麦店に満を持しての訪問。日常骨董品へのこだわりと蕎麦のこだわりは無類のものだ。蕎麦。日本のソウルフード。不思議な食べ物です。普通に食べる麺類、と言えばそれまでですが、こだわり始めると際限がないようにも思えます。ふたたび日本蕎麦の旅を始めてます。健康上の理由で、ラーメンを蕎麦に切り替えてます。やはり1日1ラーメンは年齢不相応。蕎麦なら、いい。毎回うまい蕎麦を食べたい、と思ってもそうはいきません。時間的場所的制限がありますから、食べたいお店の情報は集めておいて、チャンスが来れば速攻する。地元ですから、このお店のことは数年前の開店当初から風の便りでいろいろ聞いておりました。その間、蕎麦好きの人の間でどんどんうわさが広がり、お店はひとかどの手打ちそば店として確固たる地位を築きつつあります。ラーメンから日本蕎麦に趣旨代えをしたときに、どこに行こうかリストUPしました。ここ松風庵のほか地元の蓬庵、柏のやぶ、水府の慈久庵、鬼怒のやぶ、鉾田の村屋東亭、つくばの各店。たのしみです。ラーメンよりは間口は狭いが、奥行きはずっとある。自宅から車で10分ほどにある松風庵、初訪でした。お店は我孫子駅北口にほど近い路地裏にあります。なかなかしぶい店の構えで、建てやの2階以上の部分とは別の世界のようです。手打ちそば、と手書きで書かれたのれんが粋な感じで涼しげ。ちょっとしたボリュームの竹の鉢が集められてます。入り口の戸に手をかけると、これは蔵に使っていた扉でしょうか。ぶ厚くて重量感のある、しかし情緒もある扉をちょっと力を入れてお店に入ります。12時前ですが、テーブル席はすでに年配の方で占められていて、空いているのは左手の大きなテーブルの相席だけでした。会社員二人が仕事の話を夢中でしながら蕎麦を食べてます。断りを入れて、相席させてもらいます。その2分後に今度は作業服の二人がやってきて、これまた相席で、結局男5人のテーブルになっちゃいました。お店の中は、蕎麦屋というよりも骨董品屋の趣で、人が少なければとても落ち着く雰囲気です。骨董のなかでも、和のアンティークですね。趣味がいいアンティークが所狭しと置かれていて、中には釣りの竿のように正札がつけられているものもありました。先客のマダムと隣のリーマンの声がでかいので、せっかくのお店の雰囲気も台無しです。お店はご主人と奥さまの二人がまわしていました。奥様はひとりでホールを担当していますから、大忙し。その後もお客さんはどんどん来てましたが、満席ということで断っていました。店内に掲示してあるメニューで一番右にあるのがおススメのようです。せいろ(二段)(1000円) 当店オリジナルの透明感ある荒挽き。喉越しと歯応え抜群。これがいいかな、と思って目を移すと、限定 常陸秋蕎麦 常陸葵(ひたちあおい) 細打ちのすっきりした江戸蕎麦です。忙しくて店内を歩き回っている奥さまに来てもらって、せいろと常陸葵の合い盛りが出来るかおききしました。葵がまだあって、合い盛りもできるということなので、お願いしました。せいろが1枚600円。常陸葵は1枚800円。あいもりでは100円引きということで、1300円です。店内には、趣味のいい雑誌や蕎麦の雑誌がたくさん置かれていますので、これに目を通して店内の雑音を遮断しましょうか。蕎麦特集のDANCHUを手に取ります。いやあ、またうまそうな蕎麦が満載ですよ。でもよかった。どのお店も食べに行けない遠いところばかし。助かりました。てなわけで、待つことしばし。奥様の手で運ばれて来たのはオーダーしておよそ15分後でした。混雑具合から考えて、これは早いと思いました。いやあ美しい蕎麦です。見惚れてしまいます。奥様からこちらが常陸葵ですと説明されましたが、もう一目瞭然ですね。常陸葵は本当に青い!青みがかってます。それに、せいろが細打ちなのに、それよりもまだ細打ちです。久しぶりに見る見事な蕎麦切り。よく見ると、その細い蕎麦になかには、今にも飛び出して来そうなそばの実がぎっしりと閉じ込められています。よくぞ麺状にのせたなと、そののしのテクニックには畏敬の念を。せいろはもうちょっと待たせておいて、常陸葵からいただきたい。箸の先でか細い蕎麦をたぐって、そのままいただきます。この清涼さは何ににも置き換えられないでしょう。噛んでいると蕎麦特有の香りがすっと鼻を抜けていきます。江戸切りですが、しっかりした食感は店主の確かな力量からでしょう。もう我慢できず、せいろはそのまま放置プレーして2箸目はつゆを先っちょにつけていただきました。実にかろやかな蕎麦でこういう蕎麦が一番好きです。つゆを得て、葵の蕾がふくらんだようで、旨みも風味も一段と刺激的になります。やさしくじわじわと来るうまさではなく、一気に蕎麦の上質なうまさが花開いた感じ。蕎麦はしなやかで繊細な味ですが、口の中でまとまると、とんだ存在感を示し、実にたのもしいうまさを味わうことができました。つゆも力があります。きりりと甘みの少な目のつゆで、こういうつゆは相当強い極太の蕎麦も受け止めることができるでしょう。蕎麦あってのつゆ、つゆあっての蕎麦。ともにハイレベルでのベストマッチです。葵の余韻に浸っていたいのですが、せいろを放置してますので。せいろそばのほうは、殻の小さな星をたくさん含んだ荒挽きの蕎麦で、こちらの姿もうつくしい。口に含むと例の穀物の匂いが小気味いい。噛んでいると甘みを感じる極上のそばです。常陸葵よりもやや重量をかんじながらもつゆとの相性も間違いなく、そのままつい~っといただきました。こちらも、どうしようもないくらいうまいなあ。ちょっと今回欲張って合い盛りにして、どちらもおいしくて正解ではあったのですが、ただ、それぞれの蕎麦に対する愛情の向け方が難しいなあ、と思いました。合い掛けが愛掛けになって平等に愛する、って易しくないです。どうしても好みがありますから、好みの方に愛情光線を送ってしまうのですね。それを回避するには、せいろを1枚食べてから、次に常陸葵をいただく。そのためには、目の前に2枚目がないことが条件ではないかと思いました。どちらの蕎麦も満足しているこんな極限の幸せでの悩みです。最後にお楽しみ、蕎麦湯のしめ。つゆの残った蕎麦ちょこに、用意していただいた蕎麦湯を注ぎます。注ぐ前によくかきまぜるように木製のスプーンが添えられていました。蕎麦湯はとろ~りと白濁した粘度のあるもので、蕎麦粉で調整しているのかもしれません。つゆに合わせていただきます。つゆから、熱を入れられた出汁の匂いが立ち上がってきます。つゆもうまい。だしがここまできいているのですね。力のあるつゆで、この出汁感は隠し味になっていました。松風庵。こんな近くにある店で、自分が一番好きな蕎麦が食べられる。我孫子、再発見の往復20分の旅でした。
まいど~ ココもチェックしときますわ~ それにしても、蕎麦についてこんなに語れるとはさすがやね~ 敵わんわ~www
まいど。 見ていただけましたかな。 このお店の店主は趣味人ですので、さすがとことんやってますわ。 どんなおやじか見に行くにはいい機会かな。お昼時は満席です。 行くなら6号を上って、エスパの手前にある看板ところの道を 左折するとすぐ駐車場。その先が店。これだと迷わない。
蕎麦。日本のソウルフード。不思議な食べ物です。普通に食べる麺類、と言えばそれまでですが、こだわり始めると際限がないようにも思えます。ふたたび日本蕎麦の旅を始めてます。健康上の理由で、ラーメンを蕎麦に切り替えてます。やはり1日1ラーメンは年齢不相応。蕎麦なら、いい。
毎回うまい蕎麦を食べたい、と思ってもそうはいきません。時間的場所的制限がありますから、食べたいお店の情報は集めておいて、チャンスが来れば速攻する。
地元ですから、このお店のことは数年前の開店当初から風の便りでいろいろ聞いておりました。その間、蕎麦好きの人の間でどんどんうわさが広がり、お店はひとかどの手打ちそば店として確固たる地位を築きつつあります。ラーメンから日本蕎麦に趣旨代えをしたときに、どこに行こうかリストUPしました。ここ松風庵のほか地元の蓬庵、柏のやぶ、水府の慈久庵、鬼怒のやぶ、鉾田の村屋東亭、つくばの各店。たのしみです。ラーメンよりは間口は狭いが、奥行きはずっとある。
自宅から車で10分ほどにある松風庵、初訪でした。
お店は我孫子駅北口にほど近い路地裏にあります。なかなかしぶい店の構えで、建てやの2階以上の部分とは別の世界のようです。手打ちそば、と手書きで書かれたのれんが粋な感じで涼しげ。ちょっとしたボリュームの竹の鉢が集められてます。入り口の戸に手をかけると、これは蔵に使っていた扉でしょうか。ぶ厚くて重量感のある、しかし情緒もある扉をちょっと力を入れてお店に入ります。
12時前ですが、テーブル席はすでに年配の方で占められていて、空いているのは左手の大きなテーブルの相席だけでした。会社員二人が仕事の話を夢中でしながら蕎麦を食べてます。断りを入れて、相席させてもらいます。その2分後に今度は作業服の二人がやってきて、これまた相席で、結局男5人のテーブルになっちゃいました。
お店の中は、蕎麦屋というよりも骨董品屋の趣で、人が少なければとても落ち着く雰囲気です。骨董のなかでも、和のアンティークですね。趣味がいいアンティークが所狭しと置かれていて、中には釣りの竿のように正札がつけられているものもありました。先客のマダムと隣のリーマンの声がでかいので、せっかくのお店の雰囲気も台無しです。
お店はご主人と奥さまの二人がまわしていました。奥様はひとりでホールを担当していますから、大忙し。その後もお客さんはどんどん来てましたが、満席ということで断っていました。
店内に掲示してあるメニューで一番右にあるのがおススメのようです。
せいろ(二段)(1000円) 当店オリジナルの透明感ある荒挽き。喉越しと歯応え抜群。
これがいいかな、と思って目を移すと、
限定 常陸秋蕎麦 常陸葵(ひたちあおい) 細打ちのすっきりした江戸蕎麦です。
忙しくて店内を歩き回っている奥さまに来てもらって、せいろと常陸葵の合い盛りが出来るかおききしました。葵がまだあって、合い盛りもできるということなので、お願いしました。せいろが1枚600円。常陸葵は1枚800円。あいもりでは100円引きということで、1300円です。
店内には、趣味のいい雑誌や蕎麦の雑誌がたくさん置かれていますので、これに目を通して店内の雑音を遮断しましょうか。蕎麦特集のDANCHUを手に取ります。いやあ、またうまそうな蕎麦が満載ですよ。でもよかった。どのお店も食べに行けない遠いところばかし。助かりました。てなわけで、待つことしばし。奥様の手で運ばれて来たのはオーダーしておよそ15分後でした。混雑具合から考えて、これは早いと思いました。
いやあ美しい蕎麦です。見惚れてしまいます。奥様からこちらが常陸葵ですと説明されましたが、もう一目瞭然ですね。常陸葵は本当に青い!青みがかってます。それに、せいろが細打ちなのに、それよりもまだ細打ちです。久しぶりに見る見事な蕎麦切り。よく見ると、その細い蕎麦になかには、今にも飛び出して来そうなそばの実がぎっしりと閉じ込められています。よくぞ麺状にのせたなと、そののしのテクニックには畏敬の念を。
せいろはもうちょっと待たせておいて、常陸葵からいただきたい。箸の先でか細い蕎麦をたぐって、そのままいただきます。この清涼さは何ににも置き換えられないでしょう。噛んでいると蕎麦特有の香りがすっと鼻を抜けていきます。江戸切りですが、しっかりした食感は店主の確かな力量からでしょう。もう我慢できず、せいろはそのまま放置プレーして2箸目はつゆを先っちょにつけていただきました。
実にかろやかな蕎麦でこういう蕎麦が一番好きです。つゆを得て、葵の蕾がふくらんだようで、旨みも風味も一段と刺激的になります。やさしくじわじわと来るうまさではなく、一気に蕎麦の上質なうまさが花開いた感じ。蕎麦はしなやかで繊細な味ですが、口の中でまとまると、とんだ存在感を示し、実にたのもしいうまさを味わうことができました。
つゆも力があります。きりりと甘みの少な目のつゆで、こういうつゆは相当強い極太の蕎麦も受け止めることができるでしょう。蕎麦あってのつゆ、つゆあっての蕎麦。ともにハイレベルでのベストマッチです。葵の余韻に浸っていたいのですが、せいろを放置してますので。
せいろそばのほうは、殻の小さな星をたくさん含んだ荒挽きの蕎麦で、こちらの姿もうつくしい。口に含むと例の穀物の匂いが小気味いい。噛んでいると甘みを感じる極上のそばです。常陸葵よりもやや重量をかんじながらもつゆとの相性も間違いなく、そのままつい~っといただきました。こちらも、どうしようもないくらいうまいなあ。ちょっと今回欲張って合い盛りにして、どちらもおいしくて正解ではあったのですが、ただ、それぞれの蕎麦に対する愛情の向け方が難しいなあ、と思いました。
合い掛けが愛掛けになって平等に愛する、って易しくないです。どうしても好みがありますから、好みの方に愛情光線を送ってしまうのですね。それを回避するには、せいろを1枚食べてから、次に常陸葵をいただく。そのためには、目の前に2枚目がないことが条件ではないかと思いました。どちらの蕎麦も満足しているこんな極限の幸せでの悩みです。
最後にお楽しみ、蕎麦湯のしめ。つゆの残った蕎麦ちょこに、用意していただいた蕎麦湯を注ぎます。注ぐ前によくかきまぜるように木製のスプーンが添えられていました。蕎麦湯はとろ~りと白濁した粘度のあるもので、蕎麦粉で調整しているのかもしれません。つゆに合わせていただきます。つゆから、熱を入れられた出汁の匂いが立ち上がってきます。つゆもうまい。だしがここまできいているのですね。力のあるつゆで、この出汁感は隠し味になっていました。
松風庵。こんな近くにある店で、自分が一番好きな蕎麦が食べられる。我孫子、再発見の往復20分の旅でした。